【専門家にきく!】ベトナムの内装工事とは

DESIGN & CONSTRUCTION ASSOCIATES CO., LTD. 清水謙治 氏|1976年、京都府生まれ。京都府立大学大学院生活科学研究科卒業。2005年12月「DREAM COMES ASIA CO.,LTD.」を設立し、渡越。2011年6月「GOOOOD HOME CO.,LTD.」設立。2015年10月「DESIGN & CREATIVE ASSOCIATES CO., LTD.」に名称変更。2016年10月「GOOOOD DESIGN CO.,LTD.」設立。2018年1月「DESIGN & CONSTRUCTION ASSOCIATES CAMBODIA CO., LTD.」設立。2018年9月、「DESIGN & CONSTRUCTION ASSOCIATES CO., LTD.」設立。現在の社員数は日本人5名、ベトナム人190名、カンボジア人25名。

ベトナムはものづくりの拠点として、すでに日本の製造業各社に認められるレベルまで到達しているように感じます。一方、日本人が働くのに満足できるオフィスや店舗を作り上げるだけのノウハウや材料は十分に揃っているのでしょうか。ベトナムで店舗内装を中心に、オフィスやマンション等の内装設計・施工にたずさわっているDESIGN & CREATIVE ASSOCIATES(dca)の清水謙治さんにお話を伺ってみました。

取材:2019年10月

編集部
ベトナムで内装業者として拠点を構えるに至った経緯はどうだったのでしょうか?
清水さん
前職建築事務所の意向で、ベトナム事業会社を日本に設立し、その現地法人代表としてホーチミンに来ました。ベトナム石材を日本へ輸出する仕事や現地でのコンサルティング業を模索していました。その後、2007年に前職を辞め日本法人の株をすべて買取り独立し、ベトナムから建材を輸出する事業を進める一方、ホーチミンで建築設計や施工の事業を展開し始めました。
編集部
創業初期の商材は何だったのですか?
清水さん
当時、商材としては、ヒノキやブラックウォールナット材などの建材、中密度繊維板(MDF)を使用した家具や、天板や床に使う大理石などの石材などがあり、これらを日本へ輸出したり、ベトナムでそれらの建材を使って施工に使っていたんです。当時の社員数は10人に満たなかったですが、ベトナム人社員が新しい仕事を覚えて行く様子を見ては喜びを感じていました。
編集部
清水さんが運営するDCA社の強みはなんだとお考えですか?
清水さん
もともと建材の輸出をやっていたわけですが、ベトナムには日本人が満足できるオフィスや店舗で使える家具が十分に揃わなかったのです。それだったら自分たちで家具を作ってしまおうと考え工場を開設することにしました。内装業者として「デザイン」「設計」「施工」の3つのステップ全てに対応できるだけでなく、木材や石材といった建材、室内で必要な家具類までも自社製造で用意できます。「様々な案件に柔軟に対応できる」というのが私たちの強みだと考えています。
編集部
現在の社員数はどれくらいでしょうか?
清水さん
現在、総社員数は220人ですが、うち家具工場では約70人が働いてます。また、できあがった家具のうち、60%はベトナム国内で使ったり販売していますが、40%は日本へ輸出しています。
編集部
スケジュール通りに「こと」が進むかとても心配になります。
清水さん
地場の内装業者に依頼すると、やはり様々な理由で完成時期が延びるようです。そもそも、着工前に設計図がしっかり決定していない、完成までの工程が把握できていないにもかかわらず、作業を進めてしまうことが多いと思います。
編集部
内装のような難しい案件を進めるに当たり、貴社ではどんな工夫をされていますか?
清水さん
私は、ひとつ一つの受注案件についての「段取り」がどれだけきちんとできるかが最重要課題だと思っています。例えば、その内装案件に関しての方向性だったり、プロジェクトマネージメントだったり、そういったものをしっかり決めてからの作業開始が大切だと考えます。

地場の内装業者の仕事を見ていると、そうした「段取り」ができていないように思えます。工程管理ができていない、工程ごとの作業内容の詳細が網羅されていないなど、事前に決めてないことが多すぎるから作業がその都度止まってしまうのです。実際に作業に携わっている人々が受注内容に関して「決まっていないことがある」という事実を共通認識として持っていないわけです。これでは作業が正しい形で進まないと思います。

編集部
予定費用を守りながら、納期を確保するに当たり、顧客にはどのような提案をされているのでしょうか?
清水さん
弊社では3Dの完成予想をもとに、作業要件書を作り、契約書をまとめます。工事を開始する前の打ち合わせの際、必要なものをしっかりと予測して、段取りを入念に行ってから見積作成をします。その結果、工期の遅れや金額修正などがほとんど起きません。これで確定したら、追加費用はいただかず、決められた納期に従って作業を進めます。
編集部
それでも納期に間に合わないようなこともあるのではないですか?
清水さん
作業が遅れるケースがあるとしたら、施工主(発注者)さん側の都合で設計内容の変更が起きた、あるいは、設備の搬入遅れで工事が進められないといったことが起こり得ます。しかし、私たちの都合で遅れることはないと自負しています。
編集部
最近、受注されるお仕事のトレンドはどんな感じでしょうか?
清水さん
ベトナムのあちこちに開発が進んでいるショッピングモールに出店されるお店の準備といった仕事が増えています。また、日本で展開している有名なフランチャイズ飲食店のベトナム進出が増えており、そうしたお客様からの引き合いが多いです。もっとも、最近では私たちの実績をご存じのベトナムの地場企業からも発注をいただいています。モールでの内装工事の場合、納期の遅延は絶対許されません。施工のルールもしっかり決まっていますから、経験の少ない現地業者ではなかなか対応が難しいと思いますね。
編集部
施工主さんは誰もが進捗状況を気にすると思います。こうした顧客への満足感を高めるためのアイデアはありますか?
清水さん
お客様は内装工事について「今は何しているのか?」を常に気にされています。そこで、私たちは下請け業者や営業、設計担当そして施工主であるお客様といった関係者全員をつないだSNSを利用したグループを作って、リアルタイムで状況が把握できるような方法で作業しております。現場の写真を撮って、グループに上げておけば進捗は一目瞭然です。

こうした「フルオープンな手法」を取ることにより、お客様も問題点が指摘しやすいですし、何より安心感が高まります。最近では360度カメラも普及してますから、それこそVRで画像や動画が送れたらさらにわかりやすくなるのかもしれませんね。

編集部
最後に、内装を発注されたいという方に、清水さんが託したいメッセージがあればぜひいただけませんか?
清水さん
「日本人がいるから価格が高いんじゃないか」と思われるかもしれません。しかし、私たちは日本人が運営するベトナム法人であり、ベトナム現地のお客様にもサービスを提供していますので、ベトナムのローカル価格に合わせております。日本向け製品を製作・輸出する自社工場から家具・建材を提供しますので、品質は日本と同レベルにすることが可能です。当社は「ローカル価格、日本品質」を目標としています。ぜひ、ベトナムで店舗展開、あるいはオフィスを新しく開く方は一度ご相談ください。

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