ベトナム不動産の売却|売却プロセスや税金について

ベトナムで不動産投資に踏み切る人は、物件を一定期間保有した上で、住宅価格相場が上向いた時に第三者に売却し、キャピタルゲインを得たい、というプランを持つことでしょう。実際にベトナムで物件を売却するときはどうしたら良いのでしょうか。

外国人に対する売却の規制やフロー

住宅として購入した物件の売却先は、外国人でもベトナム人でも構いません。なお、外国人や法人は、基本的に外国人や法人からしか中古物件を購入することができない規定になっています。外国人や法人から中古物件を購入する場合、元所有者に対して定められた「所有年数制限」が次の外国人所有者にも引き継がれることになります。但し、外国人から外国人への転売を許可していないプロジェクトもありますので、ご注意ください。

売却契約や手続きの注意点

不動産の売却に当たり、所有権が移るタイミングやそれに伴う手続きの流れが決められています。仲介会社のサポートも得ながら順序良く進めたいものです。

実例:売却経験者の声
▶既婚か独身か?
「ベトナムでは不動産は夫婦の共有財産となり、物件主が既婚者の場合は、売却には夫婦両名の署名が必要となります。私の場合は独身でしたが、その証明のため独身証明書の提出が必要でした。独身証明書の発行は、日本から戸籍謄本(原本)を取り寄せ、ベトナム国内の日本国大使館もしくは領事館で独身証明書の発行をしてもらうことになります。
たとえ不動産購入時に独身であっても、売却時に結婚をしている場合は、不動産の売却には夫婦両名の署名が必要となります」

所有権の移転時期

ベトナムではいつの時点で土地使用権・建物所有権が移転するのでしょうか。住宅法では、「当事者の別段の合意がない限り、買主が購入代金を支払い、住宅の引渡しを受けた時点で住宅の所有権が移転する」と規定されています。なお、ディベロッパーから住宅を購入する場合の所有権の移転時期は、「住宅の引渡しを受けた時点」または「購入代金の全額の支払いをした時点」とされています。

中古物件を購入する場合には、ベトナムで売買契約書などを作成した上で、売買契約当事者自らが当局への申請手続を行わなければなりません。この点、現在のところ、登記申請手続実務の積み重ねが十分とはいえず、手続には不明な点が多数存在するというのが現状です。中古物件の購入、または、相続や贈与によって不動産を取得する場合には、専門家に相談することをおすすめします。

ピンクブック発行の手続き

ピンクブック

代金が支払われ、建物の引渡しがなされた時点で住宅の所有権が移転することになりますが、これに対して使用権・資産所有権証明書(ピンクブック)は、日本の登記と同様、第三者対抗要件(物件を得たことを第三者に証明する書類)として機能することになります。

ピンクブック未交付段階での売買・賃貸

ピンクブックの発行に非常に時間がかかっているという実態があります。そのため「ピンクブックが未交付だが、売却や賃貸を行いたい」という要望も出て来ています。

一方で、プレビルドの物件を除いて、規則上では原則として不動産物件の売買や購入、賃貸借にはピンクブックの存在が条件とされています。

現状では、これ以上の具体的な規定が存在しないため、上記のようなケースにおいて、どのように投資家の権利が保護されるかについては曖昧な状況です。仲介会社や専門家へ確認しつつ、慎重に取引を進めるべきでしょう。

売却契約の建設局への通知

住宅の譲渡人は、売買契約(もしくは購入賃借契約、贈与契約)の締結後、直ちに建設局のウェブサイト上に登載するために当該住宅の物件情報を、当該住宅を管轄する建設局に通知する責任を負います。

公証役場での公証

不動産の売買に当たっては、売買契約書はもとより、個人の身分証明に使う各種の書類について、「公証コピー」を作らねばなりません。手続きとしては、原本のコピーを取り、原本からの複写品であることをベトナムの公証役場等で公証を得ることとなります。

日本語書類の公証

原則的に、外国語で作られている書類をベトナムで有効にするためには、ベトナム法の規定に従い翻訳公証、認証をしなくてはなりません。

例えば、日本で発行された無犯罪証明書や戸籍謄本などの公文書の場合は、外務省で公印確認を取得したのち、ベトナム大使館または領事館で領事認証を取得する必要があります。

日本語による書類がベトナムで合法的な価値を持つためには、下記の2通りの方法のうち、どちらかの方法による公証作業が必要です。

  1. 日本での日本語書類の公証作業
  2. 署名と印章他、必要な書類の公証を受けたい場合、外務省またはその他日本における法的権限をもつ機関での公証を受け、その後、公証を受けた書類を在日ベトナム大使館または総領事館で認証を受けます。

  3. ベトナムでの公証作業
  4. ベトナムで公証を受けることもできます。その場合、在ベトナム日本大使館(ハノイ)または在ベトナム日本総領事館(ホーチミン)で公証を受けたい書類を提出します。
    公証を受けた書類は、ベトナム側の認証を受けねばなりません。
    ベトナム日本大使館(ハノイ)で公証した場合はベトナム外務省領事局(ハノイ)、在在ベトナム日本総領事館(ホーチミン)で公証した場合はホーチミン市外務局領事室で、それぞれ認証のための公証を受けます。

ベトナムと日本との資金のやり取り

ベトナムで得た利益の日本への送金

インターネット上ではいろいろな方法や対策が書かれているのを散見しますが、基本的なルールとしては次のような格好となります。ただし状況の変化もあり得ますので、売却益を得たのちの手続きは仲介会社を通じて最新の情報を得ながら進めて行くようにしたいものです。

適切な税金を納めてあるかどうか?

ベトナム国内で得た利益を外国へ送金する場合、その利益に対する税金を適切に納められていることを証明する必要があります。したがって、適切に納税を行っていない場合は、せっかくベトナムで利益を得たとしても外国に送金できないこともあり得ます。

海外へ送金できる金額の上限

ベトナムにある地場銀行に置かれている自己名義のベトナムドン口座を通じて、海外へ送金することができた例があります。この場合でもあらかじめ適切な資金の流れと納税が済んでいると証明する必要があります。

現金での持ち出しの上限

納税を行なったのち、米ドルか日本円など別の国際的な通貨に換えて持ち出すことも手続き上は可能です。しかし、5,000ドル相当を超える現金の持ち出しはベトナム側が許可しません。

不動産を取り巻くお金と税金

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